BeerTerms:Kölsch

Kölsch（ケルシュ）は、ドイツ・ケルン地方発祥の伝統的なビールスタイルで、暑い日やリフレッシュしたいときに最適で、軽い食事ともよく合うスタイルです。

以下がKölsch（ケルシュ）の特徴です。

特徴

エールビールの一種で、上面発酵（高温で発酵する）を使用しますが、発酵後にラガービールのように低温で熟成させることで、非常にクリーンでスムーズな仕上がりになります。

透明感のある淡い金色をしており、軽やかな口当たりで、非常に飲みやすいスタイル。フルーティーなエールの特徴を持ちながらも、ラガーに近いキレのある爽快感が楽しめます。

モルトの甘みとホップのほのかな苦味が絶妙にバランスしており、アルコール度数は4.4〜5.2%程度と中程度。軽いフローラルなアロマや、かすかな果実味が感じられることもあります。

苦味単位（IBU）は20〜30と控えめで、繊細で飲みやすい風味が特徴。

Kölschは、200mlほどの細長い「シュタンゲ」と呼ばれるグラスで提供されるのが伝統的です。これにより、ビールが常に冷たい状態で楽しめます。

「Kölsch（ケルシュ）ビール」という名称には特定の制限があります。

Kölschという名称は、原産地呼称保護（PGI: Protected Geographical Indication）の対象となっており、ドイツのケルン（Köln）とその周辺地域で醸造されたビールだけが正式に「Kölsch」と名乗ることができます。

具体的な制限は以下の通りです：

ケルシュビールは、ドイツ・ケルン市内およびその周辺約50km圏内で醸造されたもののみが「Kölsch」と呼ばれることが許されています。

Kölschとして認められるためには、上面発酵で醸造され、低温熟成された淡色ビールである必要があります。このスタイルに適合していないビールは、たとえケルンで作られていても「Kölsch」を名乗ることはできません。

1986年に成立した「Kölsch Konvention（ケルシュ協定）」によって、Kölschの名称を使うための基準が定められています。この協定は、ケルン地域のビール醸造所によって合意され、Kölschのスタイルや品質を保護しています。

このため、ケルン以外で作られたビールやKölschのスタイルに合致しないビールは、「Kölsch」という名称を使用できません。

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